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「スプートニクの恋人」の音楽を紹介

「スプートニクの恋人」の音楽

スプートニクの恋人の劇中歌

スプートニクの恋人

出版社:講談社
単行本発売日:1999/4
文庫本:328ページ

P.20
雨が降ったり寒かったりすると、大きな音でクラシック音楽をかける古風な喫茶店に入り、くたびれたソファに身を埋め、むずかしい顔をしてシューベルトのシンフォニーだの、バッハのカンタータだのを聴きながら本を読んだ。

P.28
名前を選んだのは、父親の話によれば、亡くなった母親だった。彼女は「すみれ」というモーツァルトの歌曲が大好きで、自分にも娘ができたらその名前をつけようと前々から決めていたのだ。
P.49
ぼくは頭の後ろで手を組み、すみれがゆっくりと熱心にモンブランを食べているところを眺めていた。喫茶店の天井の小さなスピーカーからは、アストラッド・ジルベルトの古いボサノヴァ・ソングが流れていた。「わたしをアルアンダにつれていって」と彼女は歌っていた。

P.118
その午後は市立プールに行って軽く泳ぎ、帰りに冷房のきいた喫茶店で一時間ばかり本を読んだ。部屋に帰って、テン・イヤーズ・アフターの古いレコードを両面聴きながら、三枚のシャツにアイロンをかけた。アイロンかけが終わると、バーゲンで買った安い白ワインをペリエで割って飲み、ビデオで録画しておいたサッカーの試合を見た。
P.122
となりのテーブルでは、大学生らしい四人の男女が、ビールを飲みながら楽しそうな笑い声をあげていた。スピーカーからはヒューイ・ルイス・アンド・ザ・ニューズの懐かしい曲が流れていた。ピザの焼ける匂いがした。
 
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