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村上春樹の長編小説、人気TOP5を発表!

ダビンチ

『ダ・ヴィンチ』10月号では、作家・村上春樹の巻頭特集を組んでいる。
特集では、同誌読者と一般の村上春樹ファン844人を対象にアンケートを実施。村上春樹の長編小説全12作品から人気TOP5を選出した。

その結果は以下の通り。

1位『ノルウェイの森』(213票)
2位『1Q84』(156票)
3位『海辺のカフカ』(113票)
4位『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(85票)
5位『ねじまき鳥クロニクル』(62票)


1位は『ノルウェイの森』(1987年)。村上春樹が徹底してリアリズムの手法にこだわった一作で、言わずと知れた大ベストセラー。生々しいセックス描写が話題となり、“村上春樹現象”という言葉まで生まれた。「死は生の延長線上にあるという言葉に動揺するほど衝撃を受けました」(東京都・女性・大学生・21)、「読んだ後の喪失感にうちひしがれた。この時代に憧れた」(静岡県・男性・会社員・31)。

2位は最新長編小説『1Q84』(2009~10年)。作品の読みやすさを指摘する声が多く、青豆やふかえりなどキャラクターにも注目する向きも。「まず読みやすい。そして何と言っても一番好きなのは終わり方。これだけは多分一生忘れないと思います」(神奈川県・女性・高校生・16)「こんなロマンチックなラブストーリーはないです」(富山県・女性・公務員・54)。

3位は15歳の少年カフカとナカタさんという老人のストーリーが交互に展開する『海辺のカフカ』(02年)。「全作品の中で最も生きることの強さ、生きるために強さが必要だと感じさせてくれたから」(青森県・男性・会社員・39)。

4位は『海辺のカフカ』『1Q84』の構成の原型となり、村上ワールドの新境地を切り拓いた『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(85年)。「2つの物語が並走し、徐々に絡みあっていく。今まで読んだことない世界観が新鮮だった」(兵庫県・男性・フリーター・23)。

5位の『ねじまき鳥クロニクル』(94~95年)は、執筆から完成まで約4年という長い歳月がかけられ、井戸の底に降りて壁を抜けるという「壁抜け」によって空間と時間を移動する巨大な物語世界を構築。「謎が謎のままでよくわからないことも多かったけど世界にどっぷり入り込んだ。読み終わってからもずっとぼんやりしていて、初めての体験」(東京都・女性・会社員・36)。

ゲーム、インターネットなどに押され、若い世代の読書離れが危惧される昨今だが、「村上春樹を愛読している」と回答した年代、男女差に偏りはなく、ほとんど均等で、村上作品の若い世代に対する訴求力を示す結果となった。

調査協力=クロス・マーケティング (ダ・ヴィンチ10月号「いまこそ、村上春樹」特集より)

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