「神の子どもたちはみな踊る」の名言集
神の子どもたちはみな踊る
出版社:新潮文庫
単行本発売日:2000/02
文庫本:237ページ
P.63 アイロンのある風景 : 三宅
「火ゆうのはな、かたちが自由なんや。自由やから、見ているほうの心次第で何にでも見える。順ちゃんが火を見ててひっそりとした気持ちになるとしたら、それは自分の中にあるひっそりとした気持ちがそこに映るからなんや。」
「でも、どんな火でもそういうことが起こるかというと、そんなことはない。そういうことが起こるためには、火のほうも自由やないとあかん。ガスストーブの火ではそんなことは起こらん。ライターの火でも起こらん。普通の焚き火でもまずあかん。火が自由になるには、自由になる場所をうまいこととっちでこしらえたらなあかんねん。そしてそれは誰にでも簡単にできることやない」
P.112 神の子どもたちはみな踊る
僕らの心は石ではないのです。石はいつか崩れ落ちるかもしれない。姿かたちを失うかもしれない。でも心は崩れません。僕らはそのかたちなきものを、善きものであれ、悪しきものであれ、どこまでも伝えあうことができるのです。神の子どもたちはみな踊るのです。
P.142 タイランド : ニミット
「これからあなたはゆるやかに死に向かう準備をなさらなくてはなりません。これから先、生きることだけに多くの力を割いてしまうと、うまく死ぬることができなくなります。少しずつシフトを変えていかなくてはなりません。生きることと死ぬることとは、ある意味では等価なのです」
P.185 かえるくん、東京を救う : 片桐
「目に見えるものがほんとうのものとは限らない」
P.232 蜂蜜パイ : 小夜子
「私たちは最初からこうなるべきだったのよ」
「でもあなただけがわからなかった。何もわかっていなかった。鮭が川から消えてしまうまで」